ペットとの永遠の別れ
「いつか来るお別れの日まで、この子を精一杯愛そう。」
心の準備をどんなにしていても、悲しいものですよね。
家族同様に愛したペットが、もしも亡くなってしまったら、
私たちはどうすれば良いのでしょうか?
「この子と、ずっと一緒にいたい」と思う方も多いと思います。
近年、そのような思いを抱く方が増えています。
ペットも大切な家族の一員として、人間と同じように弔いたいというニーズが高まっています。
中でも注目されているのが「ペット樹木葬」です。
費用はどれくらいかかるのか?
どんなメリットやデメリットがあるのか?
この記事では、ペット樹木葬について、そのメリット、デメリット、費用、そして永代供養について、詳しく解説していきます。
ペット樹木葬とはどういうものなのか?
「ペット樹木葬」とは、その名の通り、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする埋葬方法です。
従来の「お墓」というイメージとは異なり、自然に囲まれた場所で、ペットが安らかに眠れるようにという願いが込められています。
具体的には、霊園や墓地の敷地内、あるいは里山のような自然の中に、樹木や草花を植え、その下にペットの遺骨を埋葬します。
集合型:
一つのシンボルツリーや草花を中心に、複数の区画を設けて個別に遺骨を埋葬する形式です。区画は明確に分かれていますが、使用期限が設けられている場合もあり、期限後は合祀墓に移されることがあります。
個別型:
個別の区画ごとに樹木や草花を植える形式です。多くの場合、遺骨は土に還されますが、骨壺で埋葬し一定期間後に合祀となることもあります。
合祀型:
個別の区画はなく、一つのシンボルツリーの周りに複数の遺骨を一緒に埋葬する形式です。
また、ペット霊園だけでなく、人間と一緒に入れる霊園や墓地でも樹木葬が選べるようになってきました。
ただし、すべての樹木葬でペットと一緒に入れるわけではないので、事前に確認が必要です。
さらに、自宅の庭に樹木葬を作るという選択肢もあります。
この場合、費用を抑えることができますが、将来的に土地を手放す可能性がある場合は注意が必要です。
樹木葬を選ぶ際には
埋葬方法
費用
管理体制
ペットと一緒に眠れるかどうか
費用
管理体制
ペットと一緒に眠れるかどうか
これらをしっかり確認しましょう。
これからの時代、ペットと人間が一緒に眠る樹木葬は、さらに進化していくことでしょう!
より個別化された、バラエティ豊かな樹木葬が選べるようになるはずです。
ペット樹木葬のメリットについて
ペット樹木葬は、従来の墓石を建てるお墓と比べてさまざまなメリットがあります。
大切なペットのために、どのような供養の形が最適なのか、一緒に考えていきましょう。
①費用を抑えられる
樹木葬は、墓石を必要としないため、一般的に墓石を建てるお墓よりも費用を抑えることが可能です。
墓石代がかからない分、初期費用を大幅に削減できるでしょう。
費用相場としては、5万円から150万円程度と大きな幅があります。
この価格の違いは埋葬方法(合祀型、集合型、個別型)や、区画面積、霊園の場所などによって異なります。
②自然に還るという考え方
樹木葬は、自然に囲まれた環境で、遺骨を土に還すという考え方に合致しています。
これは、ペットにも自然の一部として見送りたいと願う飼い主にとって、大きな魅力となるでしょう。
樹木や草花を墓標とすることで、ペットが安らかに眠る様子を身近に感じることができます。
③宗教や宗派を問わない
多くの樹木葬霊園では、宗教や宗派を問わず、誰でも利用することができます。
特定の宗教に属していない方や、従来の形式にとらわれたくない方にとって、自由な供養の形を選べるというメリットになります。
④永代供養に対応している場合が多い
樹木葬の中には、永代供養に対応しているものが多くあります。
これは、お墓の管理を霊園に任せることができ、将来お墓の承継者がいなくなる心配をする必要がないという安心感につながります。
ペットの場合はより後継者問題が心配されるので、安心につながります。
⑤バリアフリー設計の霊園が多い
樹木葬霊園は近年で新しくつくられていることが多く、バリアフリー設計になっています。
これは、高齢の方や体の不自由な方でも、安心してお墓参りができるというメリットになります。
⑥個別埋葬が可能
個別型の樹木葬を選べば、他のペットの遺骨と一緒に埋葬されることなく、自分のペットだけの専用の場所を確保できます。
中には、家族や親族と一緒に入れる区画もあります。
これは、大切なペットといつまでも一緒にいたいという飼い主の願いを叶えることができるでしょう。
ペット樹木葬のデメリットについて
ペット樹木葬は多くのメリットがある一方で、注意しておきたいデメリットも存在します。
後悔しないためにも、良い面だけでなく、気になる点もきちんと確認しておきましょう。
①埋葬場所が分かりにくい場合がある
樹木葬では、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とするため、個別の区画が分かりにくくなることがあります。
これにより、お参りする際に場所が特定しづらいことがあります。
特に、集合型や合祀型の場合、具体的な目印がないため、迷ってしまうこともあるかもしれません。
霊園によっては、プレートを設置したり、区画を整備したりするなど、対策を講じている場合もありますので、事前に確認すると良いでしょう。
②お墓参りの雰囲気が異なる
従来の墓石があるお墓と比べると、樹木葬は自然に近い形での埋葬となります。
そのため、お墓参りの雰囲気が異なります。
お線香をあげる場所や、お供え物を置くスペースがない場合もあります。
ですので、従来のお墓参りをイメージしていると、少し戸惑うかもしれません。
③遺骨を取り出せない場合がある
一度埋葬した遺骨を、後から取り出すことが難しい場合があります。
特に、合祀型の場合は、他の遺骨と一緒に埋葬されるため、個別の遺骨を取り出すことは不可能です。
個別型の場合でも、一定期間後に合祀されるケースもあるため、事前に確認が必要です。
④お墓の管理が行き届かない場合がある
樹木葬は自然に近い環境で埋葬するため、雑草が生えやすかったり、落ち葉が積もったりと、管理が行き届かない場合があります。
特に、管理が行き届いていない霊園を選ぶと、お参りするたびに、荒れた状態を目にするかもしれません。
霊園を選ぶ際には、管理体制についてもしっかりと確認しておきましょう。
⑤個別区画の契約期間に限りがある場合がある
個別型の樹木葬でも、契約期間が定められている場合があります。
期間が過ぎると、遺骨は合祀墓に移されることになります。
永代供養を希望する場合は、契約期間についてもしっかりと確認しましょう。
⑥人気の霊園はすぐに埋まってしまう
樹木葬は人気が高いため、希望する霊園の区画が、すぐに埋まってしまうことがあります。
特に、都心部や人気のある霊園は、競争率が高く、空きが出るまで待たなければならないこともあります。
⑦ペットの種類や大きさに制限がある場合がある
ペットと一緒に入れる樹木葬でも、ペットの種類や大きさに制限がある場合があります。
大型犬や、複数のペットを一緒に埋葬したい場合は、事前に確認が必要です。
また、ペットの埋葬には、別途費用がかかる場合もあります。
これからは、樹木葬のデメリットを解消するために、AIを活用したお墓参りサポートなども登場するかもしれません。
例えば、AIが個別の埋葬場所を正確に案内してくれたり、AR技術でお墓の場所を可視化したりすることで、場所が分かりにくいという問題を解決してくれるでしょう。
また、霊園の管理状況をAIが監視し、常に美しい状態を保つことで、管理が行き届かないという問題を解決してくれるかもしれません♪
5.ペット樹木葬の費用について
ペット樹木葬を選ぶ際、気になるのはやはり費用ですよね。
どんな種類のお墓を選ぶか、どこに埋葬するかによって費用は大きく変わってきます。
ここでは、ペット樹木葬にかかる費用の内訳や相場について詳しく解説していきます。
ペット樹木葬の費用の内訳
ペット樹木葬の費用は、主に以下の要素で構成されています。
永代使用料:
墓地の区画を使用するための費用です。一般的には最初に一度支払います。都市部では高くなる傾向があります。
永代供養料:
遺骨の供養を霊園や寺院に任せるための費用です。こちらも通常は最初に支払います。
年間管理費:
墓地や霊園の維持・管理にかかる費用で、毎年支払う場合があります。ただし、年間管理費がかからない霊園もあります。
納骨料:
納骨を行う際にかかる費用です。
プレート代・彫刻料:
墓標となるプレートの費用や、名前などを彫刻する費用です。
埋葬料:
遺骨を埋葬する際に発生する費用です。
その他:
骨壺代や、粉骨費用などがかかる場合があります。
ペット樹木葬の費用相場について
ペット樹木葬の費用相場は、埋葬方法や場所によって大きく異なります。
ペット専用霊園の樹木葬:
合祀型: 1万円~5万円程度。
個別型: 10万円~30万円程度。
人と一緒に入れる霊園の樹木葬:
合祀型: 30万円~50万円程度
個別型: 40万円~100万円程度
50万円~200万円の場合もある
自宅の庭に作る樹木葬:
0~5万円程度(樹木葬キットやプレート代)
同じ樹木葬でも、合祀型は費用が抑えられ、個別型は比較的高額になる傾向があります。
また、人と一緒に埋葬できる区画は、ペット専用区画よりも高くなることが多いです。
費用を抑えるためのポイント
費用を抑えるためには、以下の点を考慮すると良いでしょう。
合祀型を選ぶ:
個別型よりも費用を抑えることができます。
自宅の庭に埋葬する:
費用を大幅に抑えることができますが、将来的な移転や法律に注意が必要です。
複数の霊園を比較検討する:
複数の霊園の費用を比較検討し、最も予算に合った場所を選びましょう。
年間管理費がかからない霊園を選ぶ:
年間管理費はかからない場合もあります。
これからは、サブスクリプション型のペット樹木葬が登場するかもしれません。
月額定額料金で、樹木葬の区画を利用でき、定期的なお参りサポートや、お供え物の配送サービスなどが受けられるようになるかもしれませんね。
ペット樹木葬の手続きについて
大切なペットが安らかに眠れる場所を見つけた後は、実際の手続きが気になりますよね。
ここでは、ペット樹木葬をスムーズに進めるための具体的なステップ。
そして、注意すべきポイントを分かりやすく解説します。
一緒に確認していきましょう。
STEP1:情報収集と見学
まず、気になる霊園や墓地をいくつかピックアップしましょう。
すべての樹木葬でペットと一緒に入れるわけではないため、事前にペット共葬が可能か確認が必要です。
インターネットや資料請求: 各霊園のウェブサイトやパンフレットで、費用、場所、設備などの情報を集めましょう。
実際に霊園へ足を運び、雰囲気や管理状況を確認することが大切です。見学は契約前に必ず行うようにしましょう。
STEP2:契約内容の確認をする
見学後に希望に合う霊園が見つかったら、契約内容をしっかりと確認しましょう。
契約書: 契約期間、使用料、管理費、解約条件などを細かくチェックします。
個別埋葬か合祀か、遺骨の安置方法(骨壺のままか、粉骨かなど)を確認します。
遺骨を一定期間後に合祀するタイプの樹木葬では、人と動物を別々の合祀墓に入れる場合があるため、とくに注意が必要です。
支払いのタイミングや支払い方法を確認します。
あとは、霊園の利用規約を確認し、不明な点は質問しましょう。
また、複数のペットを納骨する場合、追加費用や納骨数についても確認が必要です。
STEP3:埋葬の準備をする
契約が完了したら、埋葬の準備を始めましょう。
まだ火葬がお済みでない場合は、火葬を行い、火葬・埋葬許可証を受け取りましょう。
ペットの納骨時には、基本的にこの書類は必要ありません。
その後、 霊園と相談し、納骨日時を決めましょう。
そこで、納骨に必要なもの(遺骨、骨壺、お供え物など)を事前に確認し、準備しましょう。
霊園によっては、服装に規定がある場合があります。事前に確認しておくと安心です。
STEP4:納骨・埋葬について
いよいよ納骨・埋葬です。
霊園のスタッフの指示に従い、丁寧に納骨を行います。
樹木葬の場合、遺骨は土に還るように埋葬されることが多いです。
そのときに、必要に応じて、法要を行います。
最後に、ペットへの感謝の気持ちを伝えましょう。
STEP5:アフターフォローについて
納骨後も、霊園によってはアフターフォローがあります。
合同供養祭など、定期的な供養があるか確認しましょう。
そして、年間管理費を支払っている場合、霊園の清掃や管理が行われます。
困ったことがあれば、霊園の相談窓口に連絡しましょう。
今後はオンラインで完結するペット樹木葬が登場するかもしれません。
AIが最適なプランを提案し、VRで霊園を見学、契約もオンラインで完結する時代が来るかもしれません!
納骨式も、遠隔操作のロボットが行い、まるでSF映画のような世界になるかもしれませんね!
まとめ
この記事では、大切なペットと一緒に入れる樹木葬について、その種類、費用、手続き、そして注意点まで、幅広く解説しました。
この記事が、あなたとあなたの大切なペットにとって、最良の選択をするためのお役に立てれば幸いです。
近い将来、ペット樹木葬は、より一般的になり、まるで公園のような、たくさんの樹木葬がある場所ができるでしょう。
そこは、悲しいお別れの場所ではなく、たくさんの笑顔と思い出が溢れる、温かい場所になることをお祈りしています。